普遍性

今につながる作品

2018年の個展で発表した「裂けた日常」というタイトルの作品がある。これは〈日常〉という字を通して“当たり前の日常がある日突然壊れる事態が誰にでも起こりうる、だからこそ今を大切に生きねば”ということを表現したものだったが、奇しくも今のコロナ禍の世を反映したものになった。

制作当時もちろん予見していたわけではないが普遍的なテーマを扱ってたからこそだとは思う。他にも「底からだからこそ見える光がある」~〈底〉、「抑圧された自由のなかで」~〈自由〉、「生きる」~〈生死〉や2019年の「たとえ今が暗闇でも」~〈今〉、「我慢に我慢を重ねつつ」~〈我慢我慢我慢〉、「その手の先に」~〈求〉、「もう一度立ち上がれるか」~〈モウイチド〉、「心に頭をもたげてくる闇」~〈闇〉といった作品などもこのご時世に通ずる部分が多々あるかと思う。

また2018年の個展のテーマは【言葉の重み】だった。特に「時に言葉は刃のように」~〈コトバ〉、「蓄積した言葉」~〈言〉、「本音は何処に」~〈表裏〉、「人間 怖れがないと傲慢になる」~〈怖〉、「虚に取り込まれるな」~〈虚実〉、「顔の見えにくいネット社会」~〈顔顔顔顔〉、「自分がやられて嫌なことは相手にもやらない」~〈恕〉といった作品たちはネット社会への警鐘も込めていたものだった。残念な事件も現在起きている。

より広く作品を通じて訴えていきたいと改めて思っている次第である。


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コラムについて

ホームページのリニューアルに伴い、コラム欄も追加となった。 不定期ではあるが記していきたい。

感性のみに頼る一過性のものではなく
道に立ったうえでの個性でありたい。
埋没せず自分にしか表現できないものを。

そして一つ一つの作品を
等身大の自分が生きた証として
メッセージとともに
生んでいけたらと強く思う。